電話回線の歴史は170年以上!?意外とすごい電話の歴史

電話はもっとも身近にある電化製品の一つです。多くの家庭や会社には固定電話がありますし、今や世界中でスマホや携帯が流行っていてどこに行くにも持ち運ぶ人は少なくないですよね。

ところで世界中を駆け巡っている電話回線ですが、実はその歴史はかなり長いんです。この記事では電話回線がどのように発展してきたのか、現代ではどのような使われ方をしているのかをご紹介したいと思います。

1.電話回線は19世紀にすでにあった!

電話回線の歴史は170年以上

電話を発明した人というと、ベルやエジソンなどの発明家のことを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか?でも実はベルが電信の送信機と受信機の特許を取得したのは1875年ですが、その約30年前には電話のアイデアは生まれていたと言われています。イタリア人のマンゼッチという人が電話についての論文を発表したことが電話誕生の起源とされています。

日本ではいつから使われているの?

日本の電話の歴史も実はけっこう古いです。大正や昭和時代から電話が使われ始めたと思う人もいるかもしれませんが、実は明治時代の1878年には国産第一号の電話が作られています。2年後の1890年には東京と横浜の間で電話通信サービスが始まり、なんと1899年にはすでに1万人の日本人が電話を使っているというから驚きですね。

ちなみに電話が発明されたのはアメリカでの話ですが、最初に電話を輸出した先が日本でした。少し前まで徳川政権が天下を取っていたことを考えるとなんだか不思議な感じがしますよね。

2.電話回線はどのように発展してきたの?

マンゼッチの論文発表以降、多くの人物が電話に関する様々な情報を発表したり特許を申請するようになりました。最終的にはベルが「液体抵抗型送話機」を使った実験で音声を送受信することに成功しましたが、グレイという人物も電話に関連した技術を持っていたので、誰が先に実験で成功するかの差は数か月レベルの差でしかなかったようです。

最初は電話局が手動で電話回線を接続していた

今では考えられないですが、昔は電話局というところが手動で電話回線を接続した2台の電話機を接続していました。電話局には電話交換手という職員がいて、電話をかけたい人が交換手を呼び出して相手の番号を口頭で伝え、交換手が相手の回線にマニュアルで接続して電話がつながりました。電話をかけるのに第三者のサポートが必要だったわけです。

ちなみに交換手を呼び出す方法ですが、四角いガスマスクのような形をしている電話機の側面にあるハンドルを回して電気を発生させて交換手の前に置かれた機械に表示させるというものでした(磁石式の場合)。「となりのトトロ」でキャラクターが電話をしている場面でこのタイプの電話機を見たことがある人は多いのではないでしょうか?

手動交換方式は電話加入者がまだまだ少ない時だからこそできた方法でした。実際スーパーのレジに大量の客が並べばすぐに混雑するように、電話加入者が多くなってくると接続までに時間がかかったり通話途中なのに切れてしまうといった不具合も発生するようになります。

自動交換方式による電話回線の普及

1899年にストロージャーという人が自動交換方式を発明すると電話回線はさらに普及していきました。日本では関東大震災後に自動交換方式が採用されたので発明から20年以上も後になってですが、この新しい方式のおかげで大量の電話機をさばけるようになりました。警察官の手旗信号より信号機の方が大量の車を効率的にさばけるような感じですね。

ちなみに自動交換の細かな方法には違いがありますが、人の手を介さずにオートマチックに電話をつなぐのは現代でも同じです。

受話器・送話器一体型電話機による普及

先述のガスマスクのような電話機だと受話器と送話器が別々で、受話器を耳にあてて電話機本体の送話器に話すという方法で通話していました。しかし1933年には受話器・送話器が一体になった電話機が発明されてさらに電話回線は普及し、なんと1941年までには100万件の加入者がいました。

3 .現代における電話回線の使われ方

現代における電話回線の使われ方

現代においても電話は非常に便利な連絡手段になっています。スマホに代表されるポータブル電話機が目立ってはいるものの、まだまだ固定電話はなくてはならない存在です。例えば会社であれば携帯電話よりも固定電話を設置している方が信頼感が高くなります。しかし通話以外にも電話回線は役立つ働きをしています。

通話以外の電話回線の役割

通話以外の電話回線の使用方法はインターネットです。といってもWiMAXやLTEデータ通信などの無線通信でも光ファイバーを使った光ネットでもなく、ADSLという方式です。今では過去のものになりつつありますが光回線がまだサービス提供されていないエリアでは現役です。

4.まとめ

電話機は20世紀ではなく19世紀にすでに登場していた歴史ある「家電製品」です。今ではすっかり見かけなくなった黒電話に代表されるように、電話回線はこれまで家庭や会社に広く普及してきて人々の生活を支えてきました。最近は携帯電話が連絡手段のメインになりつつありますが、今でも固定電話に愛着がある人は少なくないですよね。

ADSLというインターネット回線でも使用される電話回線は、今後も生活になくてはならないツールとしてしばらく活躍するでしょう。

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